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河鍋暁斎・肉筆画展
スピーカー
南伸坊
2016.1.22(金)・1.23(土)










この世ならざる絵師暁斎
国芳に浮世絵を学び、さらに狩野派、琳派、西洋画法に至るまでありとあらゆる技法を習得し、独自の画風を確立、
幕末から明治激動の時代に社会の不条理を風刺画で笑い飛ばした、な〜んでもこいの絵師。
とにかく暁斎は奥が深い、たとえ本気であっても、サラッと面白半分に見えてしまう凄さ、ユーモア、ペーソス、笑い、悪戯のてんこ盛り。
その画風はバラエティーの極みであり、「あーこれが暁斎」なんて決して断言出来ない。
当時注文が引きも切らない人気絵師だった事は、その異常といえる落款の多さでも理解できる、優に百は超えるだろう。
対象物をじっと見て覚え、それから徐に紙に落としていく。
森羅万象全ての形が頭に入っていたからこそ、当時流行の席画(即興画)においても客のどんな注文をも忽ちに描く名手であった。
抜群の視覚的記憶能力と卓越した墨技法を駆使し、あらゆる線を生き生きと、しかも超人的スピード感で描き上げる、
それが無形(風・音・等々)のものでさえも線描で表してしまう、必要な線を直感的にとらえる事の出来る、正に墨の魔術師と言える。
無念にも明治22年59才、天才的力量の絶頂期に亡くなってしまった。
どうぞこの機会に、本物暁斎と対面して下さい。全ての先入観から解き放って、画その物を心ゆくまでジックリと覗いてみて下さい。
ガラス越しでは無い、その墨の匂いも一緒に吸い込んで。
南伸坊
1947年東京生まれイラストレーター、装丁デザイナー、エッセイスト。
著書に『のんき図画』(青林工藝舎)、『装丁/南伸坊』(フレーベル館)、『本人の人々』(マガジンハウス)、
『歴史上の本人』(朝日文庫)、『健康の味』(白水社)、『笑う茶碗』『狸の夫婦』(筑摩書房)、
『黄昏』(糸井重里と共著、東京糸井重里事務所)など。
開催日時
2016年1月22日金曜日
11時〜18時 終日展示します。予約なしでご覧頂けます。
2016年1月23日土曜日
11時〜16時 16時まで展示します。予約なしでご覧頂けます。
18時より暁斎をめぐるトーク。(17時開場、予約者のみの会)
スピーカー 南伸坊。
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