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尾辻克彦(赤瀬川原平)の小説・話者ねじめ正一
2018年12月8日(土)

私の本棚には圧倒的に赤瀬川原平の名が多いが、赤瀬川原平のもう一つの名、尾辻克彦の小説も大好きである。時代が平成に代わる2、3年前から私は詩を諦めて小説を書きはじめた。時間ばかりが通り過ぎて、どうやって小説を書いていいのかわからないときに尾辻克彦の「国旗が垂れる」を読んだ。
重箱の隅を突っつく小説であり、醤油のシミがヤケに印象に残り、醤油も売っていた乾物屋の倅の私としてはぴったりな小説であった。「国旗が垂れる」みたいな小説が書きたいと思って、もう30年近くたってしまった。
赤瀬川原平が尾辻克彦の第一発見者なのだが、私の中では赤瀬川原平と尾辻克彦は対等な関係である。
ねじめ正一
ねじめ正一 プロフィール
1948年東京都生まれ。父は俳人のねじめ正也。阿佐ヶ谷パールセンター商店街で「ねじめ民芸店」を営む。八一年、詩集『ふ』で第三一回H氏賞を受賞。八九年、小説『高円寺純情商店街』で第百一回直木賞を、二〇〇八年、小説『荒地の恋』で第三回中央公論文芸賞を、〇九年、小説『商人』で第三回舟橋聖一文学賞を受賞。『認知の母にキッスされ』『ナックルな三人』などがある。
美術のおまけ

開催日時
2018年12月8日 土曜日 18時開演(17時開場)
ゆっくり展示美術をご覧いただけるよう、1時間前の開場です。
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