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岸本佐知子朗読会

2018年9月22日(土)

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岸本佐知子(きしもとさちこ)

1960年生まれの翻訳家、アンソロジスト、エッセイスト。

上智大学文学部英文科を卒業後、サントリーに入社。6年半の勤務期間後半、通勤帰りに翻訳学校に通う。退社後、翻訳家として独立。

主な訳書に、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』(河出文庫)、ニコルソン・ベイカー『中二階』(白水uブックス)、トム・ジョーンズ『拳闘士の休息』(河出文庫)、リディア・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』(白水uブックス)、ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』(新潮社)、ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』(角川書店)など。

 

 ブックレビュアーという仕事柄、「海外文学を読んでみたいけど、どこから手をつけたらいいかわからない」という相談を受けることがよくあります。そんな時、わたしがオススメしているのが訳者買い。とりあえず、書評か何かで気になった作品があったら読んでみる。で、面白かったら、その作品を担当している翻訳家の訳書を追いかけてみる、という方法です。

 というのも、名のある翻訳家のほとんどが、訳す本を自分で選んでいるからです。つまり、Aさんが訳したBという作者の小説を面白いと思ったら、Aさんと小説の趣味が合う可能性大ということ。海外文学が好きなわたしには各国にそういう“オレの翻訳家”がいて、彼/彼女が訳した作品は迷うことなく手に取り、読書を愉しんでいます。

 その一人が岸本佐知子です。翻訳家としてはもちろん、近年は英語圏作品のアンソロジストとしても大活躍。芝刈りにきたティーンエイジャーの男の子に恋をして彼をまるごと呑み込んでしまう人妻の話など、恋や愛をめぐる奇妙だったりのっぴきならなかったりする物語ばかりを集めた『変愛小説集』『変愛小説集Ⅱ』(講談社)。読めばうっすらと不安な気持ちが呼び覚まされる12篇を収めた『居心地の悪い部屋』(河出文庫)。などなど、ヘンテコで独特な物語を嗅ぎ分けるセンスが抜群で、変わったテイストの小説が好きな人なら必ずや満足できるアンソロジーを編んでくれるのが岸本佐知子という翻訳家なのです。

 今回、岸本さんが「本の場所」で朗読してくれるのは、最新の訳書にあたるミランダ・ジュライの長篇『最初の悪い男』(新潮社)をはじめ、これまでの訳書やエッセイ(これがまた怖いくらい面白い!)などからの抜粋。トークイベントを数多くこなしている岸本さんではありますが、ひとりで朗読&お喋りというのは珍しい機会かと思います。マイクも使わなくてすむような小さな空間で、岸本さんの生の声に触れる絶好の機会。是非、足をお運びください。(文責・豊崎由美)

​美術のおまけ

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開催日時

2018年9月22日 土曜日 18時開演(17時開場)

ゆっくり展示美術をご覧いただけるよう、1時間前の開場です。

お知らせ

 

多数の予約お申込みをいただきました。

予約受付を締め切らせていただきます。

ありがとうございました。

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