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2022年11月5日 土曜日

高原英理(たかはら・えいり)

 

1985年、小説「少女のための鏖殺作法」にて第1回幻想文学新人賞受賞(本名名義)。

1995年、評論「語りの事故現場」にて第39回群像新人文学賞の評論部門優秀作を受賞。この時に高原英理の筆名を用い始める

1999年、秋里光彦の名で『闇の司』を第6回日本ホラー小説大賞応募し、短編部門最終候補に残る。

2001年、同作をハルキ・ホラー文庫から刊行。

2007年以降は高原英理名義で書き下ろし長編小説を刊行し続けている。

 

ひと言で言って、高原英理は「才人」です。

文名を高めたきっかけは、評論。1980年代サブカル全般、ゴス文化、ゴシック文学、少年、少女、恐怖小説、幻想小説、詩歌と、広範囲にわたる知的好奇心が支える深い教養をもとに、『少女領域』(国書刊行会)、『ゴシックハート』(講談社→立東舎文庫→ちくま文庫近刊)といった評論集を上梓し、アンソロジストとしても活躍。

 2007年に発表した、気っ風のいい13 歳の少女が、妖怪界の大ボスと共に、母方の祖母の時代からのミッションである最強最悪の怨霊のお祓いに挑む『神野悪五郎只今退散仕る』(毎日新聞社)以降は、小説も多々発表しています。

 自身のブルックナー愛を、夢を諦めた文系女子の成長と再生の物語の中にこれでもかと投入した『不機嫌な姫とブルックナー団』(講談社)。夭折した1962年生まれの天才歌人の人生を描く中、サブカル全盛だった1980年代の空気を生き生きと蘇らせる『歌人紫宮透の短くはるかな生涯』(立東舎)。錬金術、贋作、鉱物、グノーシス主義、ユートピア、両性具有など、目眩を起こしそうなほどの博学とディレッタンティズムに溢れかえる幻想小説『観念結晶大系』(書肆侃侃房)。半ば以上菌に侵された〈菌人〉とも〈綴じ者〉とも呼ばれる人々が、人口の大半を占めるようになった世界を舞台に、人類ときのこの共鳴と共生の光景を描いた『日々のきのこ』(河出書房新社)。

 などなど、読者を想像力の汀(みぎわ)へといざない、やがて深みに引きずり込んで幸福な水死体にしてくれる――そんな稀有な読書体験をもたらす作品ばかりを発表しているのが高原英理なのです。

 今回「本の場所」で才人が朗読してくれるのは、『観念結晶大系』第三部から第一章「アウロラ」、『日々のきのこ』から数カ所、そして年内に刊行が予定されている『詩歌探偵フラヌール』(河出書房新社)から「ユリイカ」に既発表の「きの旅」(全篇あるいは一部省略で)。是非、聴きにいらしてください。

(文責・豊崎由美)

開催日時

2022年11月5日 土曜日 18時00分開演(17時45分開場)

安全を考慮し、ご参加者を20名(申し込み順)といたします。

場所はいつもの表参道の会場ではありません。密回避のため、広い会場を予定しています。

地下鉄表参道駅から5分の場所です。お申し込みの方には別途お知らせします。

感染状況の推移によっては、延期の可能性もあります。

 

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